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19歳の大学生が、テレビで見た映像に釘付けになりました。
アフリカの子ども。栄養失調でお腹が膨らんでいる。「同じ時代、同じ地球上で暮らしているのに、こんなにも不条理なことがある」——田口一成さんは、その映像を見た瞬間に決めました。「これこそ自分が人生をかける価値がある」。
現場を知りたいと訪れたNGOの職員に言われた言葉が、田口さんの人生を変えます。「本当に貧困の現状を変えたいなら、自分でお金をコントロールできるようになった方がいい。寄付金や補助金に頼る活動には制限が出てしまう。本当に社会を変えたいなら、ダイナミックかつ継続的に活動するための資金が必要だ」。
「ビジネスで社会問題を解決する」——その確信を胸に2年間死に物狂いで働き、貯めた600万円を資本金に25歳でボーダレス・ジャパンを創業しました。
現在、ボーダレス・ジャパンは世界15カ国で50以上のソーシャルビジネスを展開し、グループ年商は100億円を突破しています(2024年度)。
本書『9割の社会問題はビジネスで解決できる』は、その仕組みと哲学、そして社会問題をビジネスで解決するための実践的なノウハウを余すことなく語った一冊です。
田口一成の経営思想を一言で表すと「社会問題の解決を目的に掲げ、ビジネスを手段として徹底的に磨くことで、寄付や補助金に頼らず継続的に世界を変えられる」ということだ。「利益を出すことは社会起業家の『けじめ』」という逆説が、ボーダレス・ジャパンを世界規模の社会変革の仕組みに育てた。
目次 表示
- 田口一成さんはどのような人物か(基本プロフィール)
- 「格安」ではなく「ソーシャルビジネス」——なぜ田口さんはNGOではなくビジネスを選んだのか
- 「外国人と日本人が一緒に暮らすシェアハウス」——最初のソーシャルビジネスはどう生まれたのか
- 「社会起業家のプラットフォーム」——なぜ田口さんは自分で事業をやめ他者を支援する側に回ったのか
- 「定款前文」——なぜ社長の報酬は社員の7倍以内と定めたのか
- 「ソーシャルコンセプトから始める」——社会問題をビジネスで解決するための設計方法とは
- 「恩送り経営」の実例——ビジネスレザーファクトリーはどうやって生まれたのか
- 田口一成さんのこだわりとは?
- 田口一成さんゆかりの地とは?
- 田口一成さんから学ぶ、3つの教訓とは?
- この記事で語りきれなかった『9割の社会問題はビジネスで解決できる』の魅力とは?
- まとめ|田口一成さんが教えてくれること
- よくある質問
- 関連記事
田口一成さんはどのような人物か(基本プロフィール)
| 氏名 | 田口一成(たぐち かずなり) |
| 生年 | 1980年12月19日、福岡県出身 |
| 学歴 | 早稲田大学商学部→在学中に米国ワシントン大学へビジネス留学 |
| 経歴 | 株式会社ミスミ(現ミスミグループ本社)入社→2年間で起業資金を貯め退社→2007年ボーダレス・ジャパン創業 |
| 主な実績 | 世界15カ国で50以上のソーシャルビジネスを展開。グループ年商100億円突破(2024年度)。日経ビジネス「世界を動かす日本人50」、Forbes JAPAN「日本のインパクト・アントレプレナー35」選出。TEDx再生回数118万回超。2020年カンブリア宮殿出演。グッドデザイン賞(ビジネスモデル部門)受賞 |
| 著書 | 『9割の社会問題はビジネスで解決できる』(PHP研究所) |
「格安」ではなく「ソーシャルビジネス」——なぜ田口さんはNGOではなくビジネスを選んだのか
本書『9割の社会問題はビジネスで解決できる』の冒頭は、読者への問いから始まります。
「日本に来た外国人が部屋を借りられず困っている。あなたならどうしますか?」
「ミャンマーの僻地の農家が借金漬けで苦しんでいる。あなたならどうしますか?」
不動産屋に同行してあげる? 声をあげる? 寄付する?——こうした行動は善意であっても、継続的に問題を解決し続けることはできません。
田口さんがNGOに学んだ教訓が、この本の出発点になっています。「本当に社会を変えたいなら、ダイナミックかつ継続的に活動するための資金が必要だ」——寄付や補助金に依存するのではなく、自らビジネスを成り立たせることで、活動に制限がなくなる。
この発想が「ソーシャルビジネス」の核心です。一般的なビジネスは「マーケットニーズは何か」から始まりますが、ソーシャルビジネスは「解決すべき社会問題はどこにあるか」から始まります。そのうえで、利益が出るように工夫する。
「勘違いしてほしくないのは、社会起業だから儲けなくてもいいということではありません。継続的に活動を行うためにも、より大きな社会的インパクトを出すためにも、しっかり経営していく必要があります。本当に困っている人の生活や環境を変えようとする社会起業は、『儲からないから続けられませんでした』なんてことは許されない」
「利益を出すことは、社会起業家にとっての『けじめ』です」——この言葉が、田口さんの経営哲学を凝縮しています。
「外国人と日本人が一緒に暮らすシェアハウス」——最初のソーシャルビジネスはどう生まれたのか
本書『9割の社会問題はビジネスで解決できる』に書かれた最初のビジネスの誕生は、問題の当事者への徹底的なヒアリングから始まります。
「外国人留学生たちに話を聞くと、口々に『日本人の友達が欲しい』と言いました。せっかく日本に来たのに、部屋を借りられないだけでなく、日本人と交流する機会もなかったのです」
大家さんを説得して「僕が家賃保証をするから、日本人と外国人が一緒に暮らすシェアハウスを作らせてほしい」と交渉。2008年当時、「シェアハウス」という言葉すら知らない人がほとんどでしたが、この事業は今では東京都内57棟、大阪・京都・韓国・台湾に広がり、世界111カ国から約1万4000人が暮らす多国籍コミュニティになっています。
ミャンマーの農家問題では、農薬を使わないハーブ栽培への転換を提案し、買取保証・借金立て替え・有機農法専門家の派遣・工場建設まで一気通貫で手がけました。作ったハーブをハーブティとして日本で販売するという流通の仕組みも自ら作りました。
「社会問題が起きているところに事業機会がある」——この逆転の発想が、ボーダレス・ジャパンのビジネス開発の基本原則です。
「社会起業家のプラットフォーム」——なぜ田口さんは自分で事業をやめ他者を支援する側に回ったのか
創業当初、田口さんは自分で事業を立ち上げ、軌道に乗せたら他のメンバーにバトンタッチする方式を取っていました。しかしある日、違和感を覚えます。
「このペースでやっていると、世の中は変わらない」
「年間100社くらい立ち上がらないと、社会へのインパクトに欠ける」
そこで田口さんは、「自ら事業を立ち上げる」から「立ち上げる人を支援する」へと転換します。ボーダレス・ジャパンを「社会起業家のプラットフォーム」にしようと決めたのです。
本書『9割の社会問題はビジネスで解決できる』でその仕組みが詳説されています。「恩送り経営」と呼ばれるこの仕組みの核心は——グループ内で黒字化した企業が、新たに参加した社会起業家の事業に資金を提供する相互扶助システムです。
「黒字化した企業は、グループに資金を返すのではなく、次の社会起業家に資金を送る。だから『恩送り』と呼んでいます」
一般的なホールディングス会社や親子会社関係とは違い、上下関係も支配関係もない。それぞれが独立した経営を行いながら、資金・ノウハウ・人材をお互いに提供し合う。この「社会起業家の共同体」という構造が、ボーダレス・ジャパンを急拡大させた原動力です。
「定款前文」——なぜ社長の報酬は社員の7倍以内と定めたのか
本書『9割の社会問題はビジネスで解決できる』の中で最も印象的な部分の一つが、ボーダレス・ジャパンの定款前文の開示です。
「株主は、出資額を上回る一切の配当を受けません」 「経営者の報酬は、一番給与の低い社員の7倍以内とします」 「エコロジーファースト。すべての経済活動において、自然環境への配慮を最優先に」
なぜ株主への過剰な配当を禁止するのか——「資本主義は、最初にお金を持っていた人(資本家)が富み続ける仕組みです。富める者がさらに富むというスパイラルを断ち切るために、出資額を超えた分の受け取りを拒否してもいいのではないか」と田口さんは書きます。
社長報酬の7倍ルールも、社長会での話し合いから生まれました。「創業者は起業当初一番苦労したかもしれないけれど、会社が大きくなり、今も存在しているのは一緒に頑張ってくれている社員のおかげです。最大でも7倍以内が妥当だとみんなで話し合って決めました」。ちなみに田口さん自身を含め、7倍の給与を受け取っている社長はいないそうです。
余剰利益は社員の福利厚生と新たなソーシャルビジネスへの再投資のみ——この定款が、ボーダレス・ジャパンを「お金儲けのための会社ではない」と社内外に示し続けています。
「社会問題とビジネスを結びつけた」経営者の哲学は他にもあります。
「ソーシャルコンセプトから始める」——社会問題をビジネスで解決するための設計方法とは
本書の後半は、社会問題をビジネスで解決するための実践的なノウハウが詳述されています。田口さんが「ソーシャルコンセプト」と呼ぶ設計フレームワークが核心です。
ステップ1:【現状】誰のどんな課題か、その本質的な原因は何か
「対象者のクローズアップ」が最初の作業です。「貧困層」というざっくりとした対象では課題が見えない。「貧困層の中でも特に困窮している人は誰か」を掘り下げます。バングラデシュの工場では「シングルマザー・障がい者・親のいない若者」に絞り込みました。
次に「課題の本質的な原因」を探ります。ミャンマーの農家問題では、「農薬や天候などが問題」ではなく「マーケットプライスに依存した不安定な収入構造」こそが本質的な原因だと特定しました。ここを解決しない限り、表面的な対策は意味がない。
ステップ2:【理想】景色として目に浮かぶ姿を描く
「理想の姿」は「現状の課題をひっくり返しただけ」ではいけません。変化した後の対象者の暮らしが、まるで景色を見るように鮮明にイメージできることが大切です。ミャンマーの農家なら「安定した価格で作物を売ることができ、家族みんなが将来に希望を持って暮らしている」——そこまで具体的に描く。
ステップ3:ビジネスモデルを考える
現状と理想が明確になってから、初めてビジネスモデルの設計に入ります。「ビジネスモデルの前に、まずソーシャルコンセプト」——この順序が、田口さんが強調する大原則です。
「恩送り経営」の実例——ビジネスレザーファクトリーはどうやって生まれたのか
本書には、ソーシャルビジネスの誕生から黒字化までのリアルな軌跡が複数紹介されています。その中でも最も印象深いのが「ビジネスレザーファクトリー」です。
バングラデシュに自社工場を設立し、シングルマザー・障がい者・親のいない若者を雇用する——計画は整っていました。しかし工場開設1か月後、見込んでいた大手文具メーカーからの発注が本社承認待ちで止まっていました。
工場の人たちが「練習ばかりなのに給料だけもらえている。この会社は本当に大丈夫なのか」と不安がっていると聞いた田口さんは「1週間だけ待って」と伝え、すぐに別の事業を立ち上げることにします。
そこで3日間で書き上げたのが「ビジネスレザーファクトリー」のブランドコンセプトです。「ビジネスシーンで使う革製品は、有名ブランドを使いにくい。ノンブランドでも高品質なものを求めている人がいる」という洞察から、「本革なのに1万円台」というポジショニングを開発。最高ランクの牛革を使い、日本の職人直伝の技術で手作りする「えっ、この品質でこの価格?」というギャップが評判を呼び、全国に直営店20店舗を展開するボーダレスグループ最大の事業に成長しました。
「ソーシャルビジネスは失敗できない闘いです。バングラデシュで雇用をつくるにしても、ミャンマーの農家と契約するにしても、彼らの人生を背負っているのですから」
田口一成さんのこだわりとは?
本書『9割の社会問題はビジネスで解決できる』を通じて、田口さんという経営者の核心が見えてきます。
「続ければ100%成功する」:田口さんが繰り返し語るのは「事業が成功するかどうかは、続けるかどうかにかかっている」という確信です。「ソーシャルコンセプトがしっかり固まっていれば、あとは続けるかどうかだけです。続けていれば100%成功します。失敗するのは途中でやめてしまうからです」——この言葉を裏付けるために、グループ内の黒字企業が赤字企業を支える「ペイシェントマネー(忍耐強いお金)」の仕組みがあります。
「違和感をスルーしない」:田口さんが意思決定で大切にするのが「直感的な違和感」です。「会話がちぐはぐで『あれ?』と思った時、違和感が気になって確認してみたらお互いの誤解に気づく。違和感を持っていたのにスルーしていたら、後で必ずトラブルが起きます」。ボーダレス・ジャパンをグループ会社化する決断も「1年間で1事業立ち上げても、60歳までに30事業しか立ち上げられないのって、なんか違うよな」という違和感がきっかけでした。
「テーマ選びに原体験はいらない」:ソーシャルビジネスを始める際に「自分の原体験がないと動機に乏しい」と思う人が多いですが、田口さんはこれを否定します。「社会問題の現場に行って当事者に話を聞くうちに、自分ごとになっていく。重要なのは原体験ではなく、対象者の暮らしをリアルに知ろうとする姿勢です」。
田口一成さんゆかりの地とは?
福岡市(本社・活動拠点):ボーダレス・ジャパンは東京ではなく福岡に本社を置きます。田口さん自身が福岡出身であり、「地方都市から世界を変える」という象徴的な意味もあります。「福岡をソーシャルグッドシティにしたい」という田口さんの思いが、地域を軸にした起業支援にもつながっています。
バングラデシュ・ダッカ(ビジネスレザーファクトリーの工場):シングルマザー・障がい者・親のいない若者たちが働く自社工場がある場所。「毎朝求職者が列を成す」評判の工場は、ソーシャルビジネスが「良い仕事を求める人を引き寄せる」という好循環の証明です。
ミャンマー・リンレイ村(ハーブ農家の村):タナペ(葉巻たばこの葉)からハーブ栽培に転換し、借金漬けの状態から抜け出したミャンマーの小規模農家の村。仲買人との関係を断ち、ハーブティとして日本市場に直接つなぐという「流通の設計変更」が、村の経済を根本から変えた場所です。
田口一成さんから学ぶ、3つの教訓とは?
1. 「社会問題の解決を目的に、ビジネスは手段だ」——目的とビジネスモデルを混同しない
多くのビジネスは「マーケットニーズ」から出発します。しかし社会起業家は「解決すべき問題」から出発します。ビジネスモデルは、その目的を達成するための手段にすぎません。「儲けることは目的ではなく、継続するための『けじめ』だ」という田口さんの言葉は、一般の経営者にも刺さります。売上や利益はビジネスの結果であって目的ではない——この順序を間違えると、組織の向かう方向が歪んでいきます。
2. 「恩送り経営」——成功した人が次の人を支える循環が社会を変える
黒字企業が赤字企業を支える、成功した起業家が次の起業家にノウハウを提供する——この「恩送り」の仕組みが、ボーダレス・ジャパンを加速度的に成長させました。「援助ではなく恩送り」という発想は、組織の内部だけでなく社会全体の設計原理にもなりえます。誰かが助けてくれたから自分も助ける——この循環を意図的に設計することが、大きな変化を生み出します。
3. 「続けることが唯一の成功法則だ」——ソーシャルコンセプトが固まれば、後は諦めないだけ
「ソーシャルコンセプトがしっかり固まっていれば、続ければ100%成功する」——これは田口さんの楽観論ではなく、グループ企業の失敗と成功を見続けた経験からの確信です。腸活ミニ野菜事業の起業家が「もうやめようと思う」と言いに来た時、田口さんは続けることを支持しました。その後その事業は花開きます。「問いの設定(ソーシャルコンセプト)が正しければ、答えの探し方(ビジネスモデル)はいくらでも変えていい」という柔軟さと粘り強さの組み合わせが、成功を必然にします。
この記事で語りきれなかった『9割の社会問題はビジネスで解決できる』の魅力とは?
本書にはまだ紹介しきれていないエピソードが多くあります。
一つ目は、ミスミでの「2年間の修行」のエピソードです。就職面接で「3年で辞めますが、将来は1兆円企業をつくります。そのときにミスミ出身であることを公言しますから、優秀な人材がたくさん入社します」と大風呂敷を広げて採用を勝ち取った田口さん。入社後は「ドッグイヤー」(7倍速で成長する)と先輩に言われるほど打ち込み、海外メーカーとの独占契約を決めるなど実績を上げ続けました。この2年間が、ボーダレス・ジャパン創業後の経営スタイルの土台になっています。
二つ目は、「ソーシャルインパクト」という独自指標の話です。ボーダレス・ジャパンでは売上・利益と並んで「ソーシャルインパクト」を重要な経営指標として設定しています。「指標が売上と利益だけだと、いつの間にか目的がすり替わってしまう」——事業を続けるうちに創業の志を失わないための仕掛けとして、意図的に設計されています。
三つ目は、「成長期に入るまでは絶対に社員を雇ってはいけない」というアドバイスです。起業当初の失敗パターンとして最も多いのが「見込みより早く資金が尽きること」。固定費を低く抑えながら仮説検証を繰り返し、「勝ちシナリオ」が見つかるまでは一人または数人で走り続ける——このアドバイスが、グループ内の起業家の生存率を高めてきました。
📚 [9割の社会問題はビジネスで解決できる(PHP研究所)を読んでみる]
まとめ|田口一成さんが教えてくれること
「なんとかしたいとは思うけど、自分にはどうすることもできない」——本書の冒頭にある、多くの人が感じたことのある言葉です。
田口さんの答えは「その無力感は間違っている」です。ビジネスという手段を使えば、継続的に、ダイナミックに、世界を変えることができる。その証拠が、世界15カ国・50以上の事業・100億円のグループ年商です。
しかし田口さんが本書で伝えたいのは規模ではありません。「一人ひとりの小さなアクションで世界は必ず良くなる」——最終章のタイトルにある通り、大きな仕組みも、最初は一人の人間の「これって、おかしい」という感覚から始まりました。
本書『9割の社会問題はビジネスで解決できる』は、社会起業家を目指す人だけでなく、「今の仕事が本当に社会を良くしているのだろうか」とモヤモヤを感じているすべてのビジネスパーソンへの答えが詰まった一冊です。ぜひ手に取ってみてください。
よくある質問
Q: ボーダレス・ジャパンの「恩送り経営」とはどういう仕組みですか?
A: グループ内で黒字化した企業が、新たに参加した社会起業家の事業資金(約1500万円)を提供する相互扶助の仕組みです。返済先はグループではなく「次の社会起業家」——つまり「恩を受けたら、受けた恩を次の人に送る」という循環です。この仕組みにより、社会起業家は黒字化するまで安心して挑戦し続けることができます。
Q: 田口一成さんの「ソーシャルコンセプト」とは何ですか?
A: 社会問題をビジネスで解決するための設計フレームワークです。①【現状】誰のどんな課題か・その本質的な原因は何か、②【理想】変化した後の対象者の姿を景色として描く、③【対策】原因に対してどう対応するか、という3ステップで構成されます。「ビジネスモデルの前に、まずソーシャルコンセプト」が大原則です。
Q: 田口一成さんのおすすめの著書は何ですか?
A: 本書『9割の社会問題はビジネスで解決できる』(PHP研究所)がボーダレス・ジャパンの仕組み・創業史・実践ノウハウを最も包括的に語る一冊です。社会起業を始める際の実践書としても機能する内容で、第3章・第4章のソーシャルコンセプト設計法と事業立ち上げ事例は特に実用的です。
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→ 多くの成功者に共通する挫折と立て直しのパターン
参考文献:田口一成『9割の社会問題はビジネスで解決できる』(PHP研究所)
